電験三種の機械 直流機はまず直巻、分巻から押さえよう

電験三種の機械 直流機はまず直巻、分巻から押さえよう

直流機がわかると回転機の理解が深まる

電験三種の機械では電気機器について学習します。そのうち、直流機、同期機、誘導機は回転することによって働く機器であることから回転機と呼ばれています。回転機は直流機を基本として学習すると効果的です。また、回転機などの電気機器を考える場合、接続図や等価回路を用いると機器を電気回路として考えることができるため、電気理論が活用できます。今回は、回転機の基本である直流機の接続図について解説します。

■直流機とは

機械的な動力エネルギーを受けて直流の電力を発生する回転機を直流発電機、直流電力を受けて動力エネルギーを発生する回転機を直流電動機といいます。直流発電機と直流電動機を総称して直流機といいます。

■直巻機と分巻機

直流機のうち、界磁巻線と電機子巻線が直列に接続されたものを直巻機といいます。

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図1の(a)は直巻発電機、(b)は直巻電動機の接続図です。界磁巻線F_{s} と電機子巻線が直列に接続されているため、負荷電流I と電機子電流 I_{a}は等しくなります。

界磁巻線と電機子巻線が並列に接続されたものを分巻機といいます。

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図2の(a)は分巻発電機、(b)は分巻電動機の接続図です。界磁巻線F と電機子巻線が直列に接続されているため、発電機では電機子電流I_{a} が、界磁電流 I_{f}と負荷電流I に分流し、電動機では、負荷電流I が界磁電流 I_{f}と電機子電流I_{a} に分流します。

■例題で覚える

例題1 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

図3の(a)と(b)は直流機の接続図である。(a)(b)それぞれの種類を答えよ。

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解き方                答え (a)直巻電動機  (b)分巻発電機

(a)は、電機子巻線と界磁巻線F_{s} が直列に接続されているため直巻機です。また、電源から電流が供給されていますので電動機です。したがって、直巻電動機となります。

(b)は、電機子巻線と界磁巻線 が並列に接続されているため分巻機です。また、負荷に電流を供給していますので発電機です。したがって、分巻発電機となります。

■電験三種での出題例

直流直巻電動機があり、電動機の電機子巻線と界磁巻線の全抵抗の大きさは0.2〔Ω〕である。電動機端子に電圧220〔V〕が加えられたときの負荷電流は50〔A〕回転速度は1200〔min-1〕であった。このとき端子電圧が155〔V〕に低下した。電流は50〔A〕で一定に保ったとすると回転速度〔min-1〕はいくらか。

答え 886〔min-1

解き方

問題の条件を元に接続図を書くと図4のようになります。

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直巻機ですので、界磁巻線 と電機子を直列にします。次に、界磁巻線と電機子巻線の抵抗が0.2〔Ω〕と与えられていますので、界磁巻線、電機子巻線と直列に書きます。直巻電動機ですので、端子電圧から電流が界磁、電機子に流れます。

ここまでのことを整理した図が図4です。

この問題は、今回の解説だけでは解けない問題です。解き方の中で接続図がどのように生かされているかを確認してください。

以下の解き方は、参考程度としてください。

V=200〔V〕のときの逆起電力 は、図4から

E_{c}=V-Ir=200-50\times 0.2=220-10=210〔V〕

V=165〔V〕のときの逆起電力 は、

E'_{c}=165-50\times 0.2=165-10=155〔V〕

逆起電力と回転速度は比例します。

そこで、端子電圧低下前の回転速度N=1200 〔min-1〕、低下後の回転速度をN’ とすると

\frac{E_{c}}{E'_{c}}=\frac{N}{N'}となります。

それぞれを代入して計算すると、N'=1200\times \frac{155}{210}≒886〔min-1

直流機には、直巻機、分巻機の他に複巻機があります。また界磁巻線の励磁の方法による分類(他励式、自励式)などもあります。こうした直流機の方式を理解しておかないと問題に取り上げられている直巻機の種類がわからないことがあります。また、直流機を理解すると他の回転機の理解も深まりますので、ぜひマスターしましょう。

カテゴリー: 機械
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