〔電力003〕熱力学の基本的な考え方

〔電力003〕熱力学の基本的な考え方

(1)熱力学の法則

●熱力学の第一法則
熱は、位置エネルギーや運動エネルギーなど、エネルギーの形態の1種です。
そして、仕事と熱はそのどちらにも変換することが可能となります。
1〔kW・h〕=3,600〔kJ〕となります。
1〔kW・h〕は仕事量で、3,600〔kJ〕は熱量です。
また、1〔W〕=1〔J/s〕です。
●熱力学の第二法則
熱は、低温→高温へ流れることはできません。
よって、熱を仕事に変えるのは、高温の物体から低温の物体に熱を与える場合のみです。

(2)気体と熱の関係

温度が一定のもとに膨張・凝縮する・・・等温変化
圧力が一定のもとに膨張・凝縮する・・・等圧変化
容積一定のもとに状態が変化する・・・等積変化

(3)エネルギーの種類

熱は位置エネルギーと運動エネルギーを持ちません。
全てのエネルギーから位置エネルギーと運動エネルギーを除いたものを、内部エネルギーといいます。
内部エネルギーが増加し、その結果物質の温度が上昇すると、その熱を顕熱と呼びます。
それに対し、物体の融解や蒸発など状態変化に関わる熱を潜熱と呼びます。

(4)エンタルピー

火力・原子力など汽力発電の効率を計算するのに必須の単位をエンタルピーといいます。
蒸気または水の保有する全熱量のことで、記号はiで表記されます。また、定義は下記の式です。
i =U+pv
U:ある物体1〔kg〕あたりの内部エネルギー
p:圧力
v:ある物体1〔kg〕あたりの体積
これを、熱量との関係で表記すると
\Delta i =\Delta Q+v\Delta p
\Delta Q:熱量 Qの変化量

(5)エンタルピーと断熱変化

タービン内での断熱膨張や給水ポンプの断熱圧縮では、熱の変化量は0となる。
\Delta i =\Delta Q+v\Delta p
蒸気の式より、\Delta Q=0のとき、v\Delta pが仕事量なので、エンタルピーの変化量が仕事量となる。

(6)エントロピー

物質が、ある温度 T〔K〕のときに熱量 Q〔kJ/kg〕を受けたとすると、エントロピー sは、
\displaystyle s={\frac{Q}{T}}〔kJ/K・kg〕
だけ増加した、と定義します。

※豆知識~物質と物体の違いについて~
物質は、それが何で構成されているのか、素材や材料について述べるときに使う言葉です。
物体は、ある物質から構成されたものがどんな形なのか、どれぐらいの大きさなのかについて述べるときに使う言葉です。

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