【質問】
保護装置にはどのようなものがありますか?
代表的な保護装置については以下の通りです。
<ヒューズ>
過電流による発熱で溶断して、電路を遮断する装置です。
低圧用のものと高圧用のものがあり、高圧用ヒューズの代表的なものに、電力ヒューズ、限流ヒューズがあります。
低圧用ヒューズは、主に低圧の電気機器や家庭用分電盤、自動車の電気回路などに使用されます。
<ブレーカー>
配線用遮断器ともいい、過電流や短絡電流が流れたとき電路を遮断します。
主に分電盤や配電盤に使用されます。
配電盤と分電盤について
電力会社から電力の供給を受ける部分を配電盤といい、そこから幹線と呼ばれる電線路を引き、幹線の先に分電盤を設置して照明やコンセントなどに電気を供給します。
<過電流継電器>
継電器(リレーともいう)は、電流や電圧の状態を検知して、開閉器や遮断器に動作するよう命令する装置です。(動作信号を発信して、動作させます。)
そのため、継電器だけでは電路は遮断できません。
開閉器や遮断器とセットにして使用されます。また、開閉器や遮断器の中には、継電装置(動作信号を発信する装置)持っているものもあります。
継電器は検知する電流や電圧によって、分類されています。過電流継電器とは、短絡電流や定格電流以上の過電流を検知して、動作信号を発信する装置です。
<高圧交流負荷開閉器>
高圧交流負荷開閉器は、受電点の区分開閉器や変圧器の一次側などに使用されます。
区分開閉器とは、電力会社と高圧需要家との境界点に設置される開閉器のことです。
区分開閉器には、地絡継電装置付高圧交流負荷開閉器を用います。
この開閉器は、地絡を検知して動作信号を発信する地絡継電装置と交流負荷開閉器を組み合わせたものです。
<高圧カットアウト>
容量の小さな変圧器(300〔kV・A〕以下の変圧器)や過負荷の保護装置として使用されます。
電流が流れない状態で開閉(操作)を行う装置で、ヒューズ付のものは過電流の保護もできます。
<断路器>
電流が流れていない状態で開閉を行う装置で、電路や機器の点検・修理などのときに、電源と機器を切り離します。
上記が、代表的な保護装置を簡単にまとめてみましたので、確認してください。