需要率や負荷率の計算で力率をかけ算するときとしないときの違いは何?
投稿日: 2020年1月24日 作成者: a-udoh
【質問】
需要率・負荷率の計算で力率をかけ算するときとしないときの違いは何ですか?
需要率や負荷率に関する計算問題を解いていると、力率をかけ算する場合とそうでない場合があります。判断するポイントは単位です。
まずは需要率、負荷率の公式を確認しておきます。単位は〔%〕です。


これをもとに、次の例題を考えてみます。
【例題】
負荷の設備容量が500〔kV・A〕、需要率40〔%〕、負荷率が50〔%〕の需要家における平均電力〔kW〕の値として、最も近いものはどれか。ただし、力率を0.90とする。
(1) 61.2 (2) 86.4 (3) 90
(4) 180 (5) 225
【考え方】
平均電力を求めたいので、負荷率の公式を平均電力について変形します。

負荷率が与えられているので、あとは最大需要電力さえ求めることができれば、平均需要電力を求めることができます。
ここで、需要率の公式を最大需要電力について変形します。

この式に数字を当てはめて、最大需要電力を求めたいのですが、
最大需要電力=
〔kW〕
と求めると誤りです。
単位をよく確認してみましょう。
設備容量の単位は500〔kV・A〕で与えられています。最大需要電力の単位は〔kW〕ですので、ここで力率をかけ算する必要があります。
よって、
最大需要電力=
〔kW〕
平均需要電力=
〔kW〕
と計算します。解答は(3)です。
需要率や負荷率、不等率を扱う問題は、与えられている数値の単位もしっかり確認して、計算間違いをしないように気をつけましょう。
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