〔機械002〕熱伝導率と熱伝達率の考え方

〔機械002〕熱伝導率と熱伝達率の考え方

機械科目の出題分野の一つに「電熱」があります。
熱と電気には対応しているところがあり、熱回路のオームの法則もあります。
熱回路の計算で使う熱伝導率と熱伝達率について整理しておきましょう。

(1)熱の移動

熱は必ず温度の高い方から低い方に移動します。その熱の移動(熱の伝わり方)には、伝導、対流、放射の3種類があり、伝導に関係するのが熱伝導率。対流に関係するのが熱伝達率(熱伝達係数)です。

(2)熱の伝導と熱伝導率

ある物質、例えば右図のように鉄棒の片方の端を熱すると、熱はもう一方の端まで伝わっていきます。
物質(固体)内部における高温部から低温部への熱の移動が伝導で、物質中の分子の運動により起こります。
02-1
単位時間に移動する熱量を熱流といい、電気回路の電流に対応しています。熱回路と電気回路には相似性があります。(下表参照)
02-2
熱流が温度の高い方から低い方に流れるのは、電流が電位の高い方から低い方に流れるのに対応しています。そして電気抵抗に対応して熱抵抗があり、熱回路のオームの法則があります。

・電気回路のオームの法則

電位差 V =電流 I ×抵抗 R

ただし電気抵抗
\displaystyle R=\rho\frac{I}{S}=\frac{1}{\sigma}\cdot\frac{I}{S} 〔Ω〕

・熱回路のオームの法則

温度差 \theta =熱流 I ×熱抵抗 R

ただし熱抵抗
\displaystyle R=\frac{1}{\lambda}\cdot\frac{1}{S} 〔K/W〕

電気抵抗と熱抵抗の式を対応させると、\lambda\rho (導電率)に対応しており、熱伝導率と呼ばれ、物質の材質によって決まる定数です。単位は〔W/(m・ K)〕です。

(3)対流と熱伝達率

流体(気体と液体)の流動によって熱が移動する現象を対流といい、一般に固体と流体が接しているところで生じます。右図で、面積 を通して流体に伝わる熱流 は温度差\theta と、面積 に比例し次の式が成り立ちます。

I=hs\theta〔W〕, ここで比例定数 h を熱伝達率(熱伝達係数)といい、単位は〔W/(m²・ K)〕です。

上の式より

\displaystyle R_c=\frac{\theta}{I}=\frac{1}{hS} 〔K/W〕

ここで R_{c} を表面熱抵抗、 を1/h表面熱抵抗率といいます。熱伝達率は固体の材質や流体の種類などにより決まります。

熱伝導率 \lambda の単位[〔W/(m・ K)〕の分母の〔m〕(長さ)が、熱伝達率 h の単位では〔m²〕(面積)に変わっています。

※ 熱伝導率は物質内で熱が伝わるとき(伝導において)の、熱伝達率は物質(固体)の熱が流体に伝わるとき(対流において)の熱の伝えやすさを表しています。

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