〔機械010〕直流発電機の原理について

〔機械010〕直流発電機の原理について

直流機に関する問題は、機械科目の試験でたくさん出題されています。
ここでは直流発電機の原理についてまとめています。

1. 直流発電機の概念

界磁巻線に直流を加え、界磁磁束〔T〕(T:磁束の単位。読み方はテスラ。)を作り、回転体である電機子巻線を原動機(水力、蒸気力)で回転すれば、電機子巻線にフレミングの右手の法則より、起電力〔V〕が発生します。その構造は以下です。

なお、縦軸Y(ブラシ位置)と電機子巻線の角度をθ〔°〕とし、図1-1θ=0〔°〕で、図1-2のように時計方向に90〔°〕回転すればθ=90〔°〕です。

2. スリップリングとブラシの関係

電機子とスリップリングは同時に回転子し、固定のブラシからは、下の図2-1のような交流の波形が出力されます。

θ=0~180〔°〕の場合

図2-2θ=90〔°〕の場合で、辺a-bのaは負極、辺c-dのdは正極です。
θ=0〔°〕から回転し、電圧が徐々に増加していき、θ=90〔°〕になれば最大電圧\displaystyle V_mとなります。
さらに回転していくと電圧が減少していき、θ=180〔°〕のときに0〔V〕となります。
このときの波形は上の図2-1の上波形(実線の部分)となります。

θ=180~360〔°〕の場合

図2-3θ=270〔°〕の場合で、辺a-bのaは正極、辺c-dのdは負極です。
同様の動作で、このときの波形は図2-1の下波形(破線の部分)となり、一回転します。

これが繰り返されます。

3. 整流子(コミュテータ)とブラシの関係

図2-2図2-3のスリップリングを半円状の二つに分けたものが整流子です。整流子とブラシにより、負荷の左が正極(+)、右が負極(-)となります。(ただ、波形は図3-2の脈流となります。)脈流となるので、コイルを90〔°〕差で二つ(図3-3)にすれば、波形は図3-4となり、直流(\displaystyle V_d)に近づけられます。さらに、コイルを挿入すればきれいな直流となります。


辺a-b、辺c-dの長さを\displaystyle l〔m〕、1秒の回転速度を\displaystyle v〔m/s〕とすれば、誘導起電力\displaystyle E〔V〕は、

\displaystyle E = 2Blv \sin \theta〔V〕

で、電機子導体が磁極の中心付近(θ≒90〔°〕)ならば、

\displaystyle E = 2Blv〔V〕

となります。

起電力の方向はフレミングの右手の法則で決まり、親指が回転方向、人差し指が界磁磁束の方向(N極→S極)、中指が起電力の方向になります。

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