変圧器の鉄損と銅損について知りたい
投稿日: 2016年6月9日 作成者: admin
【質問】
変圧器の鉄損と銅損について知りたい。
変圧器の損失には、無負荷損と言われる「鉄損」と負荷損の「銅損」があります。
「鉄損」とは、変圧器に電圧を加えただけで発生する損失です。損失が発生する場所が鉄心内部であるので、「鉄損」と言われます。
鉄損は、印加電圧が高くなると損失も増加します。ただ、多くの場合、印加電圧は一定なので、鉄損も一定と考えて計算します。電圧を加えていない場合は、鉄損はもちろん0になります。
この鉄損の測定は、変圧器を無負荷の状態で行います。これを無負荷試験といいます。無負荷損の大部分は鉄損であるため、無負荷損≒鉄損ということになるのです。
次に「銅損」とは、巻線に電流が流れ、それにより巻線抵抗
に発生する電力の損失のこといいます。ですので、「銅損」は、負荷電流によって、増減します。
銅損
は、
〔W〕となり、「銅損」は電流の2乗に比例します。
銅損の測定は、変圧器を短絡して、定格電流に等しい短絡電流を流すことで測定します。
この試験を短絡試験といいます。
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