〔理論003〕クーロンの法則と電界とは?

〔理論003〕クーロンの法則と電界とは?

(1)クーロンの法則とは

二つの点電荷があると、お互いに力を及ぼし合います。
この力のことを静電力(クーロン力)とよび、次のような性質があります。
「二つの点電荷間に働く静電力 F〔N〕(ニュートン)の大きさは、両電荷 Q_1,Q_2の積に比例し、電荷間の距離 rの2乗に反比例する。」
これが静電気に関するクーロンの法則です。

また、1回目の講座でふれたように、正電荷と負電荷があります。
正電荷同士、負電荷同士は反発力が、正電荷と負電荷同士では吸引力が働きます。(下図参照)

クーロンの法則を式で表すと、静電力F〔N〕は、真空中(空気中も)では
\displaystyle F=K \cdot \frac{Q_1Q_2}{r^2}=9\times{10^9}\times{\frac{Q_1 Q_2}{r^2 }}〔N〕
ただし、Kは比例定数で
\displaystyle K=\frac{1}{4 \pi {\varepsilon}_0}\fallingdotseq 9\times 10^9となります。
 {\varepsilon}_0 は真空中の誘電率で  {\varepsilon}_0 =8.854\times10^{-12}〔F/m〕の値です。

電荷間の物質が真空(空気)でない場合は、
\displaystyle F=K \cdot \frac{Q_1Q_2}{{\varepsilon}_sr^2}=9\times10^{9}\times{\frac{Q_1Q_2}{{\varepsilon}_sr^2}}………式①
となります。
 {{\varepsilon}_0}\times{{\varepsilon}_s }=\varepsilon 〔F/m〕(ファラド毎メートル)のことを誘電率といい、物質の性質を表します。

(2)電界の強さ

電荷Qがあるとそのまわりに電界(電場)ができます。
電界というのは静電力が働く空間のことを言います。
電界の強さ Eは電界中に+1〔C〕の電荷をおいたときの静電力で表されます。
式①で Q_1=Q〔C〕、Q_2=1〔C〕とすると、
\displaystyle E=\frac{Q\times 1}{4 \pi {\varepsilon}_0{\varepsilon}_sr^2}=9\times 10^9\times \frac{Q}{{\varepsilon}_s r^2}〔N〕(真空中では  {\varepsilon}_s =1)………②
この静電力F〔N〕は1〔C〕の電荷に働く力であり、電界の強さの定義がその1〔C〕に働く力のことですので、電界の強さの単位は〔N/C〕(ニュートン毎クーロン)となりますが、一般的には〔V/m〕(ボルト毎メートル)を用います。また、量記号は Eが用いられます。(下図参照)

力には大きさと、向きがありますので、静電力 F〔N〕も電界の強さ E〔V/m〕もベクトル量となり、このようなベクトル量を足すときはベクトルの合成になります。

(3)電界中の電位の大きさ

電界の強さの単位は〔V/m〕です。一方、電位の単位〔V〕(ボルト)ですので、
E〔V/m〕Xr〔m〕=V〔V〕になります。
したがって、電位を求める公式は、電界の強さの公式 Xr〔m〕でよいので、
\displaystyle E={9\times 10^9}\times {\frac{Q}{{\varepsilon}_sr^2}\times r}={9\times10^9}\times{\frac{Q}{{\varepsilon}_sr}}〔V〕………③となります。

電界中に単位正電荷(+1〔C〕)があるとき、その電荷には静電力が働くので、力の方向に移動しようとします。それが、静止しているためには位置エネルギーが必要です。
電位とは、+1〔C〕の電荷がもつ位置エネルギーのことです。
電位はスカラー量となり(大きさのみ)です。

この位置エネルギーは無限遠(静電力の働いていないところ)からその位置まで単位正電荷を移動させるエネルギーに等しいので、電位を求めるには本来、積分計算をして式③になりますが、上記の考え方で公式として覚えておけば電験三種では十分対応できます。

静電力 F〔N〕→電界の強さ E〔N/C〕=〔V/m〕→電位 V〔V〕とつながりをもって理解すれば、公式も容易に覚えられます。

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