電験三種の理論 2つのコンデンサの合成静電容量・直列は「和分の積」、並列は「和」

電験三種の理論 2つのコンデンサの合成静電容量・直列は「和分の積」、並列は「和」

コンデンサ回路の基礎を身に付ける

電験三種では、コンデンサに関する問題が出題されます。コンデンサの問題は、大きく分けて2種類出題されます。1つは静電気としての出題、もう1つは交流回路としての出題です。今回取り上げる2つのコンデンサの合成静電容量の求め方は、主に静電気の分野として出題されるときに使う公式で、回路計算の基本となります。

■合成静電容量とは?

コンデンサには電荷を蓄える性質があります。その電荷を蓄える能力を静電容量といいます。複数のコンデンサの静電容量の合計を合成静電容量といい、直列と並列では求め方が異なります。

■合成静電容量の求め方

1、2つのコンデンサが直列の場合

 

1

図1のように2つのコンデンサC_{1}C_{2} と が直列に接続されている場合、合成静電容量 C_{0}は次の公式で求められます。

C_{0}=\frac{C_{1}C_{2}}{C_{1}+C_{2}}

この式は、分母が和、分子が積であることから「和分の積」と呼ばれています。

 

2、2つのコンデンサが並列の場合

2

 

図2のように2つのコンデンサC_{1}C_{2} と が並列に接続されている場合、合成静電容量 は C_{0}

次の公式で求められます。

C_{0}=C_{1}+C_{2}

並列の場合、そのまま合計すれば合成静電容量が求められます。

■例題で覚える

 

例題1 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

図1のように、2つのコンデンサC_{1}=3 〔μF〕とC_{2}=6 〔μF〕が直列に接続されている場合の合成静電容量 C_{0}〔μF〕の値はいくらか。

解き方                答え  2〔μF〕

2つのコンデンサが直列接続であることから、合成静電容量 は C_{0}「和分の積」より求められる。

C_{0}=\frac{3\times 6}{3+6}=\frac{18}{9}=2〔μF〕

 

例題2 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

図2のように、2つのコンデンサC_{1}=3 〔μF〕とC_{2}=6 〔μF〕が並列に接続されている場合の合成静電容量 C_{0}〔μF〕の値はいくらか。

解き方                答え  9〔μF〕

2つのコンデンサが並列接続であることから、合成静電容量 は「和」より求められる。

C_{0}=3+6=9〔μF〕

■電験三種での出題例

図3に示すように、2つのコンデンサC_{1}=4 〔μF〕とC_{2}=2〔μF〕が直列に接続され、直流電圧6〔V〕で充電されている。次に電荷が蓄積されたこの2つのコンデンサを直流電源から切り離し、電荷を保持したまま同じ極性の端子同士を図4に示すように並列に接続する。並列に接続後のコンデンサの端子間電圧の大きさ V〔V〕の値として、正しいのは次のうちどれか。

(1) \frac{2}{3}  (2) \frac{4}{3}   (3)   \frac{8}{3}  (4)   \frac{16}{3}  (5)  \frac{32}{3}

3

答え (3)

解き方

図3の直列接続の合成静電容量 とすると、和分の積より

C_{01}=\frac{4+\times 2}{4+2}=\frac{4}{3}〔μF〕

直列の場合、各コンデンサにに蓄えられる電荷 は等しく、合成静電容量×全体の電圧にも等しいので Q=C_{01}\times 6=\frac{4}{3}\times 6=8〔μC〕  (電荷の公式Q=CV 〔C〕より)

次に並列のときC_{1}C_{2} の電荷は、それぞれ8〔μC〕なので、電荷の和は16〔μC〕で合成静電容量は4+2=6〔μF〕

したがって、コンデンサ端子間の電圧の大きさV 〔V〕は

V=\frac{Q}{C}=\frac{16}{6}=\frac{8}{3}〔V〕

 

出題例のように、合成静電容量は問題を解く過程でよく使われます。合成静電容量の求め方がわからないと、正解までたどり着くことはできません。電験三種においてコンデンサに関する問題を解くためには、合成静電容量は基本的な計算となりますので、しっかりとマスターしておきましょう。

カテゴリー: 理論
資料請求【無料】
【無料】メルマガ登録