電験三種の数学 整数と分数の足し算、引き算は通分する

 

電験三種の数学整数と分数の足し算、引き算は通分する

「整数」と「分数」の混ざった計算を正確に処理する

 

電験三種では、分数の計算を多く行います。その中で、特に間違えやすい計算が「整数と分数の足し算、引き算」です。分数の足し算、引き算ですから、整数と分数だからといって、特別な計算方法があるわけではなく、整数を分数に表して、通分すればよいのですが、分数に慣れていないとなかなか気づないことも多いようです。

この計算は抵抗の直並列回路の計算で必ず使いますので、マスターしておきましょう。

 

 

■整数を分数で表すとは?

整数を分数で表す場合、最もわかりやすい方法は分母を「1」と考えることです。

例えば「2」という整数なら「 \frac{2}{1}」、「a 」という整数なら「 \frac{a}{1}」と表してしまえば、どんな整数でも分数で表すことができます。

 

■整数と分数の計算方法

まずは、足し算から。

2 + \frac{a}{b}を計算してみましょう。

「2」を分数で表すと「\frac{2}{1} 」です。すると式は2+\frac{a}{b}=\frac{2}{1}+\frac{a}{b}となります。

ここで通分します。

\frac{2}{1}の分母を「 b」にすれば、 \frac{a}{b}と通分ができます。そこで「\frac{2}{1} 」の分母に「b 」をかけるとよいのですが、同時に分子にも「b 」をかける必要があります。これは通分の約束として「分母、分子に同じ数をかける」ということがあるからです。

そこで、「\frac{2}{1} 」に「\frac{b}{b} 」をかけます。すると式は、 2+\frac{a}{b}=\frac{2}{1}\times \frac{b}{b} + \frac{a}{b}となります。

2+\frac{a}{b}=\frac{2}{1}\times \frac{b}{b} + \frac{a}{b}=\frac{2b}{b}+\frac{a}{b}ですので、答えは\frac{a+2b}{b} となります。

次に、文字式の引き算として、a-\frac{1}{b} を計算してみましょう。

「 a」を分数で表すと「 \frac{a}{1}」です。すると式は a-\frac{1}{b}=\frac{a}{1}-\frac{1}{b}となります。

ここで通分します。

\frac{a}{1}の分母を「b 」にすれば、\frac{1}{b} と通分ができます。そこで「\frac{a}{1} 」の分母に「b」を同時に分子にも「b 」をかけます。

すると式は、 a-\frac{1}{b}=\frac{a}{1}\times\frac{b}{b}-\frac{1}{b}となります。

a-\frac{1}{b}=\frac{a}{1}\times\frac{b}{b}-\frac{1}{b}=\frac{ab}{b}-\frac{1}{b}ですので、答えは となります。

 

■例題で覚える

例題1 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

2+\frac{a}{a+b}

解き方                答え  \frac{3a+2b}{a+b}  

2+\frac{a}{a+b}=\frac{2(a+b)}{a+b}+\frac{a}{a+b}

2を分母が a+bの分数で表します。そのために、2に\frac{a+b}{a+b} をかけます。

このとき、 \frac{a+b}{a+b}の分子は1つの数とみなすため(  )でくくっておきます。

2+\frac{a}{a+b}=\frac{2(a+b)}{a+b}+\frac{a}{a+b}=\frac{2a+2b+a}{a+b}=\frac{3a+2b}{a+b}

次に分子の(  )を外して、分子の足し算をします。

 

例題2 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

1-\frac{R_{1}}{R_{1}+R_{2}}

解き方                答え\frac{R_{2}}{R_{1}+R_{2}}

1-\frac{R_{1}}{R_{1}+R_{2}}=\frac{R_{1}+R_{2}}{R_{1}+R_{2}}-\frac{R_{1}}{R_{1}+R_{2}}

1を分母がR_{1}+R_{2} の分数で表します。そのために、1に\frac{R_{1}+R_{2}}{R_{1}+R_{2}} をかけます。

1-\frac{R_{1}}{R_{1}+R_{2}}=\frac{R_{1}+R_{2}}{R_{1}+R_{2}}-\frac{R_{1}}{R_{1}+R_{2}}

=\frac{R_{1}+R_{2}-R_{1}}{R_{1}+R_{2}} =\frac{R_{2}}{R_{1}+R_{2}}

次に分子の足し算、引き算をします。

■電験三種での出題例

図のような回路において、全抵抗の合成抵抗 を求めよ。

1

答え\frac{R_{1}R_{2}+R_{2}R_{3}+R_{3}R_{1}}{R_{1}+R_{2}}

解き方

最初に並列部分の 、 の合成抵抗 を求めます。

並列の合成抵抗は「和分の積」ですので、 となります。

このR_{0}R_{3} は、直列ですので、合成抵抗 Rは、R_{0}=\frac{R_{1}R_{2}}{R_{1}+R_{2}} +R_{3}です。

この式を整理します。

R_{0}=\frac{R_{1}R_{2}}{R_{1}+R_{2}} +R_{3} =\frac{R_{1}R_{2}}{R_{1}+R_{2}}+\frac{R_{3}(R_{1}+R_{2})}{R_{1}+R_{2}}

   =\frac{R_{1}R_{2}+R_{2}R_{3}+R_{3}R_{1}}{R_{1}+R_{2}}

 

電験三種では、出題例のような回路の直並列の合成をする時などは整数と分数の計算が必要となります。数値の場合は計算できても、文字式ではわからなくなるといったことのないように、しっかりとマスターしておきましょう。

カテゴリー: 数学
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